アーティストブックに纏わるいくつかのクエスチョンを考える[1]

たまに息抜きに違うトピックも取り上げるつもりでいますが。
しばらくは、この質問群について、少しずつ考えていこうと思う。



1. アーティストが、データとして作って、HPなどで発表したものを、読者がダウンロードし、読者それぞれが本に製本した場合(誰にとっても、同じ物が出来るよう指示した場合と、作る人によって変わる様に意図した作品の最低二種はある)、それで出来た本はアーティスト・ブック?


と質問はあるのだけれど、2種類の状況が想定されているので、それぞれ別個に考えたいと思う。


1a. データを作ったアーティストが、誰にとっても、同じ本が出来るよう指示した場合


1b. データを作ったアーティストが、作る人によってそれぞれに変わった本が出来るよう意図した場合


あともう一個思いついたので、おまけ。


1c. データを作ったアーティストとは関係なく、他の人がそのデータを利用して本を作った場合



ではまず。

1a. データを作ったアーティストが、誰にとっても、同じ物が出来るよう指示した場合

これは、アーティストブックだと思う。
(何度も言いたいので言いますが、この単語の定義はさておき、とりあえず総称として。)

だってデータをアーティストが作っていて、指示もアーティストが出しているわけなので。これはアーティストに著作権がある、インストラクションピースでもあるアーティストブック、と言えるのではないだろうか。


1b. データを作ったアーティストが、作る人によってそれぞれに変わった本が出来るよう意図した場合

これもアーティストブック。
データをアーティストが作っていて、作る人によってそれぞれに変わった本が出来るように意図しているのは、やはりアーティストなので、これも実は1aとはあまり違いはない。「指示」と「意図」の差はその言葉の持つ強さや強制力の度合いであり、意図され、それに人々が従ってそれぞれの本を作るのであればそれはもう「指示」である。従って、上記と同じように、こちらもアーティストに著作権がある、インストラクションピースでもあるアーティストブック、と言える。


1c. データを作ったアーティストとは関係なく、他の人がそのデータを利用して本を作った場合

これは一見、その「他の人」が製作した本がどのようなものか、というものにも関わってくるように思えてくる。その本が平凡な本なのか、それともアーティスティックな本なのか、ということ。しかしながら、よく考えてみると、そのアーティストが製作したデータが「アート」である限り、その本は、Books as Art (アートとしての本)では無いかもしれないが、今現在一般に言われている「アーティストブック」という範疇には入るはずだ。その「他の人」が、「本」を製作する気があり(どういう本だとしても)その内容が「アート」ならば、それはアーティストブックである。

さて、この場合著作権がどうなるのかというのは実は私はよくわからない。詳しい方がいたら、是非教えて下さい。
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by midori_sakai | 2006-03-20 01:05 | 全般的なこと
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